
ブラジルはサンパウロの超変則グラインドデュオTESTの2019年リリース3rdフルレングス。
リスナーが言葉(曲名)をつなげてフレーズを作り、自分なりの曲のヴァージョンを考え出すという、インタラクティブなゲームとして機能させるという実験的なアイデアを基に作られており、フィジカルリリースでは国やゾーンごとに異なる曲があらかじめ収録されている、らしい。
当店入荷分の他にどんなヴァージョンがあるかは全く未知です。
さておき、実際に出来上がっているものを一枚のアルバムとして聴くと、1曲目から暫くを謎が謎を呼ぶ奇怪なインプロパートに費やし、焦らしに焦らして襲い掛かる超速RAWブラストナンバーを収録…かと思えばそれ一辺倒ではなく随所でさらに実験的なインプロを差し込むというド変態作品に仕上がってます。当該ジャンル内でのFFOは全く思い浮かばない。
Parlamentarisk Sodomiのアヴァンギャルドな側面を際立たせたようでもあり、劇伴音楽も思わせる突拍子もなさや複雑怪奇なキメもあり、グラインドで敬遠されがちな空間系のペダルを駆使したアプローチもあり、でもブラストパートはしっかりRAWグラインドという闇鍋っぷり。頭からケツまでバナナ極まりない狂気の一作です。
【TEST on bandcamp】
https://nihilocusrecords.bandcamp.com/album/o-jogo-humano